“死” と言うものに向き合う。
ヒンドゥーの聖地、Pashupatinath.
生あるものには必ず死が訪れるんだけど、俺はどちらかと言うと死が怖いタイプ。
その時と言うか、将来「必ず死ぬ」と決められてるのが怖くて怖くてしょうがない。夜も眠れない程の人間。
2秒で寝るけど。
ここカトマンズには、そんな根性ナシに “死” の本質を優しく教えてくれる、
それはそれは崇高な場所がある。
カトマンズ郊外にある、ヒンドゥー教の聖地の1つ、
Pashupatinath (パシュパティナート)。
世界中のヒンドゥー教の修行者が訪れる聖域の1つ。
そこに流れるBagmati River(バグマティ川)は、名高いあのガンジス川の支流であり、「聖なる川」とされヒンドゥー教徒の沐浴の場でもあるらしい。
ヒンドゥー教徒は死後、ココの川で遺体を清めて焼かれ、遺灰はこの川に流される。
川の脇には死期を悟った方が死を待つ”ホスピス”みたいなものがあり、そこで人生の最期を迎える。
ちょうど俺が訪れた時は、そのホスピスに運ばれる人、死後に川で清められる人、火葬台に乗せられる人、灰となり川に埋葬される人、全てタイミング良くフルコースで見る事が出来た。
せっかくなのでリスペクトしながら色々とゆっくり見させてもらう。
人が黄色くなって置物みたいに横たわっている。
煙が凄いので嫌でも臭ってきてしまうが、特に悪臭ではないよ。焚き火とあんまり変わらない。正直、マラケシュのフナ広場の方が臭い。吸い過ぎて咳き込む。
よく燃える様にしてあるのか、がっつり燃えている。
これぞまさに、リアル完全燃焼。
宗教や国によって、旅立ちの方法もその行方も違う。死の捉え方が違かったり。
nirvana “ニルヴァーナ”。 深い。
自然の摂理の出来事だからもちろん悲しんでいる人は居るけど、不思議とそこまで暗くはない。
修行僧達はずっと川沿いで何か作っているけど、一体何なんだろう。怖い。
1つ思ったのは、亡くなってから灰になるまで、身内に丁寧に処理されて悲しまれて埋葬される事の幸せさ。 生前とても親しまれていた人なんだなと、個人的には幸せな気持ちになる。
俺もああいう最期を迎えたい。
生きているうちにしたい事と出来る事を100%しようと、改めて心に違う。
これを見ると聖地インドにも行きたかったなと、すごく後悔。ガンジス川も見たかった。 ちなみにここ、バグマティ川も衛生的には相当ヤバそうなので、恐ろしくて触る事は出来ない。
猿もかなり多く、いたずらばかりしているので、食べ物とか持たない方が良いよ。あと物売りのおばちゃんとガイドが中々しつこいので注意。みんな今を生きている。
心身共に超充実したネパールにお別れをして、日本近隣、お次はタイへ。
遂に世界一周の旅もそろそろ終わる。
本来の予定では、タイからシンガポール辺りまで陸路で縦断する予定だったが、諸事情で断念。
予定より少し前倒しで日本に帰還する事になった。
シンガポールの親友に会いに行けず残念。
ま、いつでも会えるから良いんだけどね。